エクスタシー 2 〜極貧のオンナ?〜
「いつまでも引きずってちゃいけない。新しい恋に踏み出さなきゃ、って思ってたんだけど、私やっぱり、前のカレが忘れられないんですよねぇ……」
今度はブドウをつまみながら、しみじみ呟いている。
「前のカレって、あんたに二千万貢がせた男?」
「はい」
「あんたまだそんなこと言ってんの?」
こっちは呆れ果てて聞いてるのに、可奈子は照れくさそうにエヘヘと笑っている。
「ウチの機長ならパパも喜ぶかなー、なんて思ったんだけど……。大島さんって最年少で機長に昇格した人だし」
―――酒乱さえバレなきゃね。
「けど……。やっぱ、前のカレって、大島キャプテンとはタイプ違いすぎるんですよねぇ。先輩、見ます? 私と元カレとのプリクラツーショット」
そう言って可奈子はケータイを手に取った。
が、そのケータイにプリクラらしきものははられていない。
不思議に思いながら見ていると、可奈子はケータイの中からバッテリーを取り出して、あたしに渡してきた。
四角い電池パックの裏側に、髪の長いキレイな顔の男と太った女のブイサイン。
親の目を欺くためにこんなトコにプリクラ隠さなきゃならないなんて……。
今度はブドウをつまみながら、しみじみ呟いている。
「前のカレって、あんたに二千万貢がせた男?」
「はい」
「あんたまだそんなこと言ってんの?」
こっちは呆れ果てて聞いてるのに、可奈子は照れくさそうにエヘヘと笑っている。
「ウチの機長ならパパも喜ぶかなー、なんて思ったんだけど……。大島さんって最年少で機長に昇格した人だし」
―――酒乱さえバレなきゃね。
「けど……。やっぱ、前のカレって、大島キャプテンとはタイプ違いすぎるんですよねぇ。先輩、見ます? 私と元カレとのプリクラツーショット」
そう言って可奈子はケータイを手に取った。
が、そのケータイにプリクラらしきものははられていない。
不思議に思いながら見ていると、可奈子はケータイの中からバッテリーを取り出して、あたしに渡してきた。
四角い電池パックの裏側に、髪の長いキレイな顔の男と太った女のブイサイン。
親の目を欺くためにこんなトコにプリクラ隠さなきゃならないなんて……。