エクスタシー 2 〜極貧のオンナ?〜
「理沙さん」

低い声で悠斗が話し掛けてきた。

「やっぱり、ホストの言うことなんて信用できない?」

リクライニングシートを倒し、上を向いたままの悠斗が聞いてくる。

ドキッとした。

仕方なく、私は自分の本心を白状した。

「タケルも画廊のお客さんにはすごくイイ顔するの。そういうの見てて、すごく辛い。『あれはタケルの仕事だから』って必死で自分を納得させてるけど、やっぱり理解してあげられない」

話している内に涙が込み上げてきて、喉が詰まったみたいにうまく喋れなくなった。

それでも私は、声を揺らしながら、自分の気持ちを打ち明け続けた。

「ホストやってたような人が、仕事抜きで、誰かを本気で好きになることがあるなんて思えない。しかも私みたいな子……」


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