エクスタシー 2 〜極貧のオンナ?〜
尚道がマッサージの手を動かしながら
「美穂さん、すみません」
と、呟くように謝った。

「何のこと?」

「あなたにラクさせてあげられなくて」

「は?」

「働くことが嫌いなあなたを、いつまでも働かせてる自分が情けないです」

そう言えば、『成功するまで待ってあげる』みたいなこと言ったっけ。

けど、そんなの全然、期待してなかった。

「あなたが他の男に傾くのも、僕が不甲斐ないからだと思います」

それを聞いた時、なぜか胸の奥がジンジンしはじめた。

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