エクスタシー 2 〜極貧のオンナ?〜
ふう、と深いため息をついた悠斗が私から離れ、隣りの席へ戻った。

その時私は、激しく泣いたせいで止まらなくなったしゃっくりと戦っていた。

「やっぱりダメか」

悠斗は諦めたような言い方をして作り物の星空を見上げている。

「全部ウソです」

「え? ヒクッ」

「プリクラの女の子の話。可奈子っていう太った客はいましたけど、ただの客でした」


「そ、そうだと思った……」

わけもなくホッとする反面、少し悲しい。



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