エクスタシー 2 〜極貧のオンナ?〜
あたしは強烈な絶頂感を味わった後、しばらく呆然としてスタッフルームの天井を見つめていた。

―――こんなに良かったのって、初めて……。

プライド。

羞恥心。

上昇志向。

あたしを支えてくれていたものの全てから解き放たれて、宇宙に漂っているような快感だった。

結婚相手として見てないからか、それとも……。

金もオーラもない男を好きだなんて思いたくない。

「どいて」

あたしはいつまでも自分の上に重なっている尚道を押し退けた。

急に、さっきの着信が気になった。



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