エクスタシー 2 〜極貧のオンナ?〜
あたしは可奈子に人差し指を突きつけた。

「いい? あたしは人の面倒みるようなお人よしじゃないの」

「そんなこと言わずに、今日だけ御願いしますよぉ」

「ダメ。それにあんた、チーフと御寿司、行ったんでしょ?」

「それがぁ……」

可奈子が残念そうに言葉を途切れさせた。

「チーフ、なんか息子さんに急用があるって呼び出されちゃって」

「ヒロトに?」

「先輩の様子がおかしいっていう相談だったみたいですよ?」

「あたしの? マ、マジで?」

さすがは相場を読む男。

あたしの変化にも敏感に気づいたのだろうか。

「チーフが先輩のこと探してたから、私が先輩に電話かけて居場所を確かめてあげたってわけですよ」

可奈子があっけらかんと言う。

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