エクスタシー 2 〜極貧のオンナ?〜
その日の深夜。

ピンポン、ピンポン、ピンポーン。

玄関のベルを激しく鳴らす者がいる。

こんな鳴らし方をするのは美穂しかいない。

タケルと一緒に玄関へ出た私に美穂が
「あたしたち、しばらくここに住ませてもらうことにしたから」
と、宣言した。

「あ、あたしたち?」

聞き返すと、美穂の後ろに尚道さんが申し訳なさそうに顔を出した。

「す、すみません。どこかいいマンションが見つかったら、すぐに引っ越しますから」

「は、はぁ……」

タケルは小声で
「子供は二人になりそうだな」
と、私の耳に囁いた。

美穂がそうすぐには出ていかないと踏んでいるんだろう。



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