エクスタシー 2 〜極貧のオンナ?〜
恐る恐るカンファレンスルームをのぞいた。

あちこちのテーブルで、これから出発する便に乗務するキャビンクルーたちが、ブリーフィングを行っている。

藤山は奥のテーブルで、若いCAと談笑していた。

「お、おはようございます」

「ああ。関谷さん。おはよう。どうぞ、座って」

「は、はい。失礼します」

藤山はやけにニコニコしながら、その新人をあたしに紹介した。

「こちら、訓練生の沢井可奈子さん」

よく見ると真新しい制服の胸に、まだ訓練生の名札がついている。 

「はぁ……」

なんで藤山があたしに訓練生を紹介するのか、意図がわからなかった。

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