エクスタシー 2 〜極貧のオンナ?〜
がっくり肩を落としながら、法外に高い料金を払って自宅へ帰った。


「た、ただいま……」

リビングで雑誌を眺めていたタケルが、私を見てフッと失笑するように笑った。

「へ、変? この髪型……」

「別に」

タケルは何も見なかったような顔をして雑誌に視線を戻した。


「だ、だって今、笑ったよ? 変だと思ったからだよね?」

聞いても、こっちを見てもくれない。

「もういいじゃん。切ったものは今さらどうにもならないし」

―――や、やっぱり。取り返しのつかないことしちゃったんだ……。 


愕然とした。
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