エクスタシー 2 〜極貧のオンナ?〜
「けど、口先で褒めるだけのホストは三流だ。その客のことを、限られた時間の中で本気で好きになれるのが一流のホストだ」

それを聞いて微かな嫉妬が芽生えそうになる。

「誰でも好きになれるヤツらに『イケてる』って思われても仕方ないだろ」

タケルが皮肉な笑みを浮かべる。

「じゃ、じゃあ、ホストの人たちはいつどうやって、恋人とか結婚相手を決めるの?」

「それは教えてやんない」

「は?」

「企業秘密」

いとおしい指先が、穏やかに肌の上を滑り、リキッドファンデーションをのばしていく。

一番聞きたいことはいつもはぐらされるように気がした。

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