エクスタシー 2 〜極貧のオンナ?〜
セメントを張っただけの厨房の床で、尚道さんが膝を抱えている。
「オ、オーナー?」
尚道さんが涙目になって私を見上げる。
「ど、どうしたんですか?」
尚道さんは私から目をそらし、
「何でもない」
と、すねてるみたいに呟いた。
「何でもないって……」
たぶん、姉の美穂と喧嘩したのだろう。
温厚な尚道さんをこんな風に陰にこもらせるようなことをするのは美穂ぐらいだ。
「オ、オーナー?」
尚道さんが涙目になって私を見上げる。
「ど、どうしたんですか?」
尚道さんは私から目をそらし、
「何でもない」
と、すねてるみたいに呟いた。
「何でもないって……」
たぶん、姉の美穂と喧嘩したのだろう。
温厚な尚道さんをこんな風に陰にこもらせるようなことをするのは美穂ぐらいだ。