あなたを好きにはなりたくないです…

「俺はまだ中学生で何もできなかった。それから俺は荒れて行ける高校なんてなかった。」

「ぅん」

俺を抱きしめながら聞いてくれる甘奈。

「でも…爺さんが…理事長が俺の事を入学させるって言ってくれたんだ。条件付きで。」

甘奈は少し力を緩めた。
「その条件は家の事がばれないこと。せれからみんなから信頼されること。生徒も教師も全員だ」

「ぅん」

「だから、俺は猫かぶって、人に優しくするふりをしてワザと信頼されるようにして…みんなを…だましてるんだ…」

「本当に⁇」

「え⁇」

すっとぅんしか言わなかった甘奈がいきなり聞いて来たのでびっくりした。