あなたを好きにはなりたくないです…
そう言われてビクッとした。
そうだ。クラスの奴らは俺の事を本気で心配してくれて相談してくれる。
それが嬉しくて俺はだんだんみんなの事を大切に思うようになった。
俺がふざけるとみんなが笑う。
それが嬉しくて俺は…
そう思った瞬間涙がこぼれる。
甘奈の前で泣くのはこれで2回目だ。
かっこわる…早く止めなきゃと思うのに
甘奈が
「大丈夫だから」
と言って強く抱きしめてくれる。
この声が…この腕が…この温もりが…
俺を安心させる。