幼なじみは年の差7歳
好きな人
――……。
「そっか。良かった、冬馬さんと上手く行って」
数日の入院を経て、今は学校だ。
いつもと変わらない景色の中、私は麻実ちゃんと話をしている。
「私も、黙っててごめんね」
麻実ちゃんも冬馬兄ちゃんと同じように頭を下げる。
今は「もういいよー」なんて笑って話が出来る。
親友に戻れて嬉しかった。
「私ね、冬馬さんに美和のこと聞いて、会ってみたいと思ったんだ。
学校も同じとこ受けて、会ったことのない美和のこと考えて。
クラス同じになって、凄く嬉しかったんだ」
会ってみたい。麻実ちゃんはそう思っていたんだ。
私なんてそんなこと知らずに過ごしてきたのに。
でも、会えて良かった。
友達になれて良かった。
私の傍には、いつも麻実ちゃんが居た。
心強い味方。
「二人が結婚したら私は美和の義妹になるのかぁ」
突然の、『結婚』という言葉に焦る。
「な、何言ってんの!
結婚なんてそんな、先のことなんてわかんないって!!」
「何焦ってんの。でも羨ましいなー私も結婚したいなー」
私も、って……。
まず私と冬馬兄ちゃん、結婚してないから。