幼なじみは年の差7歳
「麻実ちゃん、好きな人居ないの?」
友達は多いけど、「好きな人」ってのは聞いたことがない。
私はよく冬馬兄ちゃんのこと話してたけど。
「んー居るっちゃ居る、かな」
「え?私聞いてないよ?」
麻実ちゃんに好きな人が居るなんて、初めて聞いた。
私の知らない人かな?
それとも、知ってる人?
「みーわちゃん!」
麻実ちゃんから話を聞こうとした時、良明くんが。
……びっくりした。
急に後ろから声かけてくるなんて驚かない方がおかしい。
なんか前もこんなことがあったような?
「昼休み一緒にご飯食べよー?」
……まだ1時間目終わったばかりなんだけど。
良明くんは前と同じように接してくる。
色々あったのに前と同じように笑って優しくしてくれる。
「あんたねーマジうるさい。毎日来るなって」
「毎日?私入院してた時も?」
「そう毎日!“美和ちゃんはまだ来てないのー?”って。
見ればわかるじゃんって!」
めんどくさそうに言う麻実ちゃん。
よっぽどだったんだろうなぁ、と苦笑する。
そんなのは気にせず、良明くんは笑ってる。