幼なじみは年の差7歳
良明くんは明るい声で言う。
「だって好きなんだもん。傍に居たいって思うのは当然でしょ?」
恥ずかしげもなくよく言えるなぁ……なんて思う。
私は「好き」って伝えるの凄く大変だったのに。
「フラれたのにしつこいねぇ。
そうゆう男は嫌われるよ?」
……麻実ちゃんも凄い。
そんなセリフ私は出てこない。
思ったことをそのまま言うんだろうなぁ、なんて見てしまう。
「なんだよ、お前には関係ないだろー」
「お前って何よ?苗字で呼びな!
私はあんたの奴隷かい?」
「おま、俺のこと呼び捨てのくせになんだよ!!」
ギャーギャー騒ぐ二人。
クラスの子たちも呆れた様子だ。
……いつもこんな感じでやり取りしてたのかなぁ?
二人には悪いけど、なんか見てて楽しいかも。
「あーもうチャイム鳴る!美和ちゃんまた後でね!!」
「あ、うんまた」
手を振り、良明くんを見送る。
「絶対次の休み時間にも来るよ?」
疲れたように言う麻実ちゃん。
そりゃあれだけ話せば疲れるか。
「私は良明くん、楽しくて好きだなぁ」
麻実ちゃんはなぜか呆れ顔だ。