幼なじみは年の差7歳
「……あのさ、ちょっといい?」
放課後の教室。
今日は初めて美和ちゃんたちのクラスに入った。
あいつは俺の目を見てめんどくさそうに言う。
「なんでよ?私もう帰るんだけど」
あいつの様子はいつもと同じで、昨日のことは夢だったのかな?なんて錯覚させる。
美和ちゃんは心配そうに俺とあいつ交互を見ている。
「……鈴木、いいからちょっと」
きょとん、とする二人。
そりゃそうか。ずっと「お前」とか「あいつ」とか呼んでた奴を「鈴木」と苗字で呼んだのだから。
「ちょっと鈴木借りてくね」
美和ちゃんに声をかけ、鈴木の手を引く。