幼なじみは年の差7歳
「ねぇ美和ちゃん、今日送っていこうか?」
放課後の教室で話をしていた私たちに良明くんが声をかけてきた。
「え、どうしたの急に?」
良明くんは首を傾げる。
「なんか、美和ちゃんを一人にしたくない気分なんだよねぇ」
「何それ?そう言って美和を襲う気でしょ?」
相変わらずの麻実ちゃん。
いつもなら「そんなのするか!」とか返事をする良明くんだけど……。
「や、なんか心配。なんだろ?」
良明くんはまた首を傾げる。
良明くんがそんなこと言うなんて、初めてかも。
真剣な眼差し。
目を離せなくなるその瞳を私は見つめていた。