幼なじみは年の差7歳
「私は大丈夫だよ、心配しないで!」
いつもと変わらない帰り道。
人通りも多いし、心配なことなんてない。
「それより麻実ちゃんと帰ったら?」
最近凄く良い感じな二人。
たまには二人きりにするのも良いかな、と思ったのだ。
「私もう少しやることあるからさ、先に帰って?」
ほんとはそんなものなんてない。
ただ二人を一緒に帰らせたかっただけだ。
「……じゃあ俺たち行くけど、なんかあったら連絡してね?
電話でもメールでも、なんでもいいからさ」
まだ心配している良明くんに私は「大丈夫!」と明るく返した。
二人を見送り、私は自分の席に戻った。
何時頃に帰ろうかな……なんて思いながら携帯を開く。
教室に残っている人はもう誰も居なくて、
私は外を見たり教室内を見渡したり、暇を持て余していた。
「あっさり一人になっちゃったねぇ、山寺美和ちゃん?」
「え?」
……誰?
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