幼なじみは年の差7歳


「あ、有り得ないから!」


ハッとし、両手で口を隠す。

違う違う。
そんなわけない。


私は、冬馬兄ちゃんが好きなんだもん。


良明くんとは今日知り合ったばかりなのに、そんな、まさか、すぐに好きになるわけない。

そうだよ、そんなわけない!!



「何が有り得ないって?」

ニコニコしながら聞いてくる良明くん。


そんな良明くんの顔にドキドキしてる。
私……ちょっと変だ。




「なんでもないの、ごめん」


少し焦りながら、でも笑顔で良明くんに返事をした。



言えないよ。

胸の奥が熱くて苦しくて、ドキドキが止まらないなんて、

言えない。


これってやっぱり、恋――?
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