幼なじみは年の差7歳
話したいこと
――……。
……。
ピン、ポーン
チャイムを鳴らすけど、返事はない。
冬馬兄ちゃんの家へと足速に来たけれど、冬馬兄ちゃんは居ない。
待ってるって言ったのに。
なんで居ないの?
なんで……。
冬馬兄ちゃんが居ない。
前と同じに戻っただけなのに、なんでこんなに悲しいの?
……会いたい。
「美和?」
玄関の前で座り込んでしまった私に声をかけた彼は、驚いた顔で近づく。
「もぉ行っちゃったと思ったぁ!!」
涙が止まらなかった。
冬馬兄ちゃんは「ごめん」と言いながら私を抱き締める。