幼なじみは年の差7歳
「美和」
ベンチに座る彼女に声をかけると、彼女は子供のように笑う。
迷子になった小さい子供が母親を見つけた時のような、そんな顔。
「守りたい」と思わせるような可愛い笑顔。
そう。俺は美和を守りたい。
「あのね、美和。
もう少ししたら、こっちに戻ってくるんだ」
あと2、3ヶ月。それで戻れるはずだ。
途端にさっきより嬉しそうな顔をする美和を抱き締めたくなるけれど、まだ我慢した。
抱き締めるのは、コタエを聞いた時。
「美和。俺ね、美和が好きだよ。
離れてる時、ずっと美和を想ってた。
ずっと会いたかった」
美和は「好き」って言ってくれたけど、
コタエは違うかもしれない。
だから言う。コタエを求めて。
「結婚してくれないか?」
傍に居たい。
もう離れたくない。