幼なじみは年の差7歳
私の言葉に、良明くんからの返事はない。
電話は繋がったまま、お互い何も言わなかった。
しばらくして、良明くんが呟く。
『ど…した?なんかあった?
俺としては嬉しいけど……なんかあったならさ、話してみ?
なんの役にも立たないかもだけどさ』
心配してくれてる。
顔が見えてなくてもその想いが凄く伝わってくる。
……嬉しい。
「なんにもないよ。ただ、付き合ってみるのもいいかなって思ったの」
『……そっか?無理してない?』
「大丈夫、無理なんてしてないから」
その言葉の後、私と良明くんは付き合うことになった。
そして私は考えた。
冬馬兄ちゃんが羨ましがるような恋人同士になってやろう、と。
冬馬兄ちゃんを見返してやりたい。
自分はもう子供じゃないんだ。
そう思わせる為に。
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