幼なじみは年の差7歳
冬馬兄ちゃんの家のソファに座り、クッションを抱き締める。
麻実ちゃんと話さなくなって2週間。
心にぽっかりと穴が空いた状態と言うんだろうか、胸の辺りがスースーしている。
「最近麻実ちゃんと一緒じゃないんだな」
コーヒーを差し出す冬馬兄ちゃんに返事はせず、ただカップを受け取る。
「で?彼氏はどうしたの。
何があったかは知らないけど、そうゆう顔は彼氏に見せろって」
……どうゆう顔?
よくワカンナイ。
「良明くんは忙しいんだって」
ズズ、と熱いコーヒーを口に運ぶ。
少し甘めだ。そういえば冬馬兄ちゃん、甘いコーヒー好きだったなぁ。
「どうせ俺は暇人だよ」なんて笑ってる冬馬兄ちゃん。
ほっとする笑顔。
なんか久しぶりに冬馬兄ちゃんと話してる感じがする。
「……お兄ちゃんってさー彼女作らないの?」
そういえば冬馬兄ちゃんが彼女連れてるのって見たことない。
私が知らないだけかもしれないけど……。
「なんだよ急に」
「んーちょっと気になっただけ」
冬馬兄ちゃんは困ったような顔してる。
そして言った言葉は――。