幼なじみは年の差7歳
「どした?」
昔を思い出して、涙が出そうになっていた。
冬馬兄ちゃんに告白してフラれて、でも幼なじみとしてはずっと良い関係で、
私たちの関係、ずっと変わらないのかな。なんて思ったりして。
「美和?」
「あ、ごめん。なんでもないよー」
でも泣いちゃダメ。
冬馬兄ちゃんに心配かけたくない。
「そっか?まぁいいけど。
ところで彼氏へのプレゼントだけど……時計とかどう?腕時計」
「時計?でも今みんなケータイ持ってるし、時計は必要ないんじゃない?」
時間が気になったらとりあえずケータイを開く。
それは私が日常的に行ってること。
多分他の人もそうだと思う。
「だからさ、あえて時計。
持ってて悪いことはないし、身につける物っていいと思うよ?
すぐに美和のこと思い出せるし」
そう言って自分の腕を見せる。
そこには、私が数年前にあげた腕時計が。
まだ持っててくれたんだ。
なんか、それが嬉しい。
「じゃあ……そうしよっかな」