幼なじみは年の差7歳


「全部、話すから」


良明くんは椅子に座って、どこか遠くを見つめる。

「初めて会った時、美和ちゃんのこと可愛いなーって思ったんだ。
それでさ、“セックス出来ればいいや”って最初は思ってた」


……聞きたくない。

でも、聞かなくちゃいけない。


泣いちゃダメ。



「でね、付き合うってなった時はほんとラッキーだと思った。
この時もまだ、セックス出来ればいいやって」

目を合わせない良明くん。

私は、良明くんから目を離さなかった。

じっと見つめて、視線は外さなかった。



「何度か襲おうと思った。
でも、出来なかった」



一呼吸置いて、言う。



「マジで好きになってた。
セックスして終わりなんて嫌だ、ずっと傍に居たい、守りたい。
そう思ったんだ」



……なんで?

そう思ったならなんでっ――!!



「なんでミキさんと一緒に居たの?どうして?」



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