幼なじみは年の差7歳
親友
――……。
「じゃあ勉強しっかりな」
笑うお兄ちゃん。
カッコいいな、なんて思っちゃう。
「ありがと、お兄ちゃん」
いつの間にかイライラもなくなって、私は笑顔でお兄ちゃんに手を振っていた。
「今日もラブラブだねー美和!」
突然の声に驚き、振り返る。
「おはよっ!」
元気な笑顔で挨拶をするこの子は、鈴木 麻実(すずき まみ)ちゃん。
高校になってから知り合ったんだけど、とっても仲良し。
親友、ってやつかな。
「麻実ちゃんおはよ。
ってゆーか、ラブラブとかそんなんじゃないから」
「そうなの?美和ったら凄い幸せそーな顔してたけど?」
顔が赤くなるのを自分で感じた。
「とりあえず教室行こうか」
ニヤニヤと笑っている麻実ちゃんに手を引かれ、教室へと向かう。
麻実ちゃんとは2年間同じクラス。
積極的な麻実ちゃんに引っ張られるのはいつものこと。
そのおかげで友達も早くから出来た。
私にとっては心強い味方だ。
「美和の幼なじみってカッコいいよね」
時々そんなことを言ってくる。
もしかして麻実ちゃんって……。