幼なじみは年の差7歳
もしかして冬馬兄ちゃんのこと、
好き――?
「麻実ちゃんって、冬馬兄ちゃんのこと好きなの?」
何聞いてるんだろ、私。
こんなこと聞いたってなんの意味もないのに。
突然の私の言葉に驚き、そのあとに麻実ちゃんは笑う。
「まぁ好きって言われれば好きかな。
でも恋愛対象としてじゃないから」
「……そうなんだ?」
「うん。だから心配すんなよー?
取ったりしないから」
またニヤニヤと笑う麻実ちゃん。
そう、麻実ちゃんは私が冬馬兄ちゃんのこと好きって知ってる。
私が直接言ったわけじゃないけど、なんか「顔に出てる」らしくて。
「美和には悪いけど、7歳も上なんて私は無理だから!」
はっきり言うなぁ。
でも、7歳年上だなんて私も正直無理かも。
冬馬兄ちゃんだから好きになった。
それ以外だったら、迫られても無理かも。
まぁ迫られることなんてないけど。
「ところで何貰ったの?」
コンビニの袋を奪い取る麻実ちゃん。
強引。
「げっ!おにぎりってこれ?梅干しじゃん!
私嫌い。貰おうと思ったのに!」
「もー勝手に見といて何よー私は好きなんだからいいじゃん!」