幼なじみは年の差7歳
「結婚、ねぇ……」
あれ?
なんで苦笑してるの?
私、何か変なこと言ったかな?
「俺がさ、誰かと結婚したら美和はどう思う?」
「え?」
何?この質問。
どうゆう意味?
「……お兄ちゃんが幸せなら、私は嬉しいよ?
お兄ちゃんが好きになった人ならきっと、良い人だろうし。
私は祝福する」
結婚……祝福……。
お兄ちゃんが結婚しちゃったら、私どうなるんだろ?
ほんとに祝福出来るのかな……?
「結婚なんてしないから。安心しとけよ」
……何それ?
「ずっと独身ってのも問題なんじゃない?」
「でもそうなる可能性は高いから。
先のことなんてまだわかんないけど、多分俺は結婚しないよ」
笑顔のお兄ちゃんはビールを口に運んで、台所に戻っていった。
「結婚、しないのかぁ……」
なんでか私は、ホッとしていた。
お兄ちゃんが作ったマリネを口に運ぶ。
少し酸味が強いけど、めちゃくちゃ美味しい。
食べながら私は台所に立つ冬馬兄ちゃんの背中を見つめた。