幼なじみは年の差7歳


「ごめんね、大事な人との約束なんだ」

本当に申し訳なさそうな顔。

そんな麻実ちゃんに私は笑いかける。


「ん、気にしなくていいよ。
約束があるなら仕方ないしね」


「ほんっとごめんね?日曜なら大丈夫なんだけどさ」

「ううん、私一人で大丈夫だから気にしないで!」


日曜に冬馬兄ちゃんの家に行く予定。

だから土曜日は、私一人で買い物をする。


約束があるなら仕方のないことだ。



私は笑い、麻実ちゃんはもう一度「ごめんね」と呟いた。


気にしてないから、そんなに謝ることないのに。


でも、麻実ちゃんの大事な人との約束ってなんだろ?

少しだけ気にしながら私は翌日に備えた。
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