幼なじみは年の差7歳


街中を歩くのって好き。

今日は一人だけど、ゆっくり色々な物を見て回れる。

買い物しなくても歩くってことが楽しい。


天気も良いし、最高の気分だ。



「あれ?冬馬兄ちゃん?」

横断歩道の向こう側に冬馬兄ちゃんを見つける。

ケータイに目を落としているから、私にはまだ気付いていないみたいだ。

信号が青になる。

私は驚かそうとそっと冬馬兄ちゃんに近付く。



「冬馬兄ちゃ……――」

でも、冬馬兄ちゃんの隣には……――。


隣に誰か、

……私の知ってる人。



私は人混みに紛れ姿を隠す。


……なんで、

なんで冬馬兄ちゃんと麻実ちゃんが、一緒に居るの?


なんで……――。




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