消えた町
「零、梅宮。大丈夫か?」

「おう!俺等はなんとか。」

「ならよかった・・・。」

宮内は安心したように私たちに言った。

その時だった。

「うッッううううううううううう~~~~~~~ッ」

ゾンビの集団がこっちにやってきた。

「おい、やばいぞ。12人くらいいる。」

零が小声で言った。


「よしっ!良哉は鈴羅を守っててくれ!俺は行ってくる。」

零が立ちあがった。

「おらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ」

右手にナイフを持ってゾンビに立ち向かって行く零の姿は

一番かっこよかった。

しかし零は1人のゾンビを倒しているときに

後ろからもう1人のゾンビに首をつかまれそして高くあげられた。

「やッ・・・やめ・・・ろ・・・」

零が言う。

「零が・・・零が・・・死んじゃう」

私は宮内に泣きながら言った。

すると宮内(良哉)が飛び出した。
そしてゾンビの腹をナイフで刺した。
零はするっと地面に落ちた。

「あとは任せてお前ら早く逃げろ!俺はこいつらの目を引く!」

そう言って宮内はゾンビと1人で闘っている。
「良哉・・・でも・・・お前が死んでしまう・・。」

零が不安そうに言う。

「いいから!お前等は生きろ!生き残れ!」
宮内が言った瞬間
宮内はゾンビに首をつかまれて
食べられていた。

そのすきを狙って
私たちは逃げた。
宮内・・・ごめん。
あなたの分まで生きる!生きるから!

また大切な人が1人












消えた。



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