私と兄の関係
「あのさ、陽介。俺、今日イライラする事があってさ。そんで先生もうるせぇし、雅人を見習えとか言うしさ。そんで俺、由梨に告白したんだけど由梨に避けられるし。そんで何か雅人の顔見るとイライラばっかするんだよ。憎くてさ。それでイラついて机を蹴って先生に一言残して出て行った」

俺は、陽介に話した。

「健斗の気持ちは、分かるな。確かに先生とかうるせぇよな。って言うか由梨ちゃんに告白したんだ。健斗にしては、やるねぇ。でも、避けられたんだな。そりゃー、由梨ちゃんの気持ちは分かるわ。健斗と気まずいしな。でも、健斗でも先生に反抗する事あるんだな。俺は、しょっちゅうあるけどな」

陽介がタバコを吹かしながら言った。

やっぱりお前が1番俺の理解者だな。

俺の気持ちは、雅人には分からないし由梨にも分からない。

だから陽介が居てくれてよかったな、俺。

陽介に出会えた事に感謝だな。

俺は、陽介に感謝した。

「やっぱ陽介は、俺の気持ち分かるな。って言うか俺にしては、やるって失礼じゃねぇ? じゃあ、聞くけど陽介は葵ちゃん告白したのか? って言うか、陽介そんなに先生に反抗してたんだな」

俺は、言った。

「当たり前。確かに失礼かもな。でも、本当の事じゃん。ああ、俺……まぁ一応あるけど本気でされなかったけどな。虚しいだろ?」

本当の事って失礼だな。

まぁ、いいけど。

陽介は、葵ちゃんに告白したんだな。

でも、本気にされなかったのか。

辛いだろな……

悪い事聞いちゃったな、俺。

俺だって陽介の逆の立場だったらショック受けるし……

それにしても陽介は、すごいよな。

なのに葵ちゃんの事、諦めてないし。

それに比べて俺は、情けないよな。

でも、仕方ないんだよ。

って俺、開き直りしてるじゃん。

とにかく陽介と居ると気持ちが明るくなる。

何でだろうな……

「そっかぁ……悪い事、聞いちゃったな。虚しくないし。俺の方が虚しいし」

俺がそう言うと陽介は、笑って「別にいいよ」と言った。

< 115 / 240 >

この作品をシェア

pagetop