私と兄の関係
「お兄ちゃん……? 」

私は、後ろを振り返った。

そこには、お兄ちゃんが居た。

胸元の方を見ると私があげたペンダントを付けていた……

付けてくれたんだ……

私は、嬉しかった……

私は、お兄ちゃんの顔を見た。

久しぶりに見たお兄ちゃんの顔……

その表情には、笑顔がなかった……

私の大好きなあの笑顔が……

こんな表情させたのも私のせいだよね?

お兄ちゃん、ごめんね……

泣くばかりで……

でも、どんなに泣くのを我慢しても自然と涙が出るの……

「お兄ちゃんっ……」

私は、お兄ちゃんを抱きしめた。

でも、簡単に通り抜けた。

お兄ちゃんに触れれない……

そりゃー、そうだよね。

だってお兄ちゃんは……

「由梨、ごめんな……あの約束、守れなくて……」

何でお兄ちゃんが謝るの?

謝るのは、私の方なのに……

私のせいでお兄ちゃんが死んだのに……

「何でお兄ちゃんが謝るの? 謝るのは、私の方だよ。私のせいで本当にごめんね……こんな私でも許してくれるの? 」

私がそう言うとお兄ちゃんは、「由梨は、何も悪くない……だから自分を責めるなよ。それに許すも何も俺は、今まで一度も由梨を恨んだことない……だから安心して。それと由梨、これ付けたから。ペンダントと手紙、ありがとな。手紙、ちゃんと読んだから。由梨も俺があげたネックレス、ちゃんと毎日つけてくれてるんだな。ありがとな」
と言った。

何でお兄ちゃんは、私を恨まないの?

私のせいでお兄ちゃんは、生きれないのに……

何でそんなに優しいの?

それに“ありがとう”だなんて私の台詞だよ。

私、まだお兄ちゃんのプレゼント開けてないし……

それに私、醜いこともしたんだよ?

それでもお兄ちゃんは、私の事怒らないの?
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