私と兄の関係
「由梨ちゃん、何言ってるの? 今、自分がしてる事分かってる? 死ぬって言う事は、もう生きれないんだよ……由梨ちゃんが居なくなったら悲しむ人がいっぱい居る。俺だって由梨ちゃんが居なくなったら……」

雅人が涙を流しながら言った。

俺だって雅人の立場だとああしてた。

由梨が死んだら雅人や若葉ちゃん達が悲しむ……

だからこんな事、やめてくれよ……

「それぐらい分かってるよ。死にたいからやってるの。皆に悪いけど、もう疲れたよ……それにもう私とお兄ちゃんの邪魔しないで」

由梨が大声で言った。

俺は、その言葉を聞いてその場から動けなかった……

やっぱ俺のせいで由梨は……

俺のせいで……

俺は、居ても立っても居られなくてその場から後をした。

何で俺、死んだりしたんだよ?

だから由梨が……

そう考えると胸が痛くなった……

数時間後―

俺は、結局気になって由梨の様子を見た。

由梨は、ちゃんと笑ってた。

ああ、雅人がちゃんと止めてくれたんだな……

雅人、ありがとな……

やっぱお前は、最高だよ。

雅人なら由梨を幸せにしてくれるよな。

きっと……

だから雅人と幸せになれよ、由梨。

本当は、悔しいけど……

それから葵ちゃんと付き合う事になってよかったな、陽介。

ずっと好きだったもんな。

俺、その事も心配してたんだぞ。

若葉ちゃんも好きな人と幸せそうだし、後は由梨と雅人も幸せそうだしよかったな。

やっと安心出来たよ……

これで本当に成仏出来るな……

俺は、お墓に戻った。

すると雅人と由梨が俺のお墓に来た。

由梨がまさか来てくれると思わなかった……

だって一度も俺のお墓に来てくれなかったから……
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