私と兄の関係

健斗side~夏休みパート①~

今日から夏休み。
って言ってもする事ないし、暇だ。
何しようかな?
由梨の所、行こうかな。
俺は、由梨の部屋を開けようとした。

ドアから由梨のうなり声が聞こえた。

どうやら由梨は、浴衣をどれにするか迷っているようだ。

取りあえず、今はそっとしてあげよう。

俺は、部屋に戻ってipodで音楽を聞いてた。

ガチャッ

突然、由梨が俺の部屋を開けて来た。

「お兄ちゃん、雅人君ってどんな浴衣が好み?」
由梨が俺に聞いて来た。

何だ。雅人の事か。

俺は、期待してた。

大体由梨が俺の所に来るのは、雅人の事だ。

「別にどれでもいいんじゃない? 由梨は、可愛いんだし」

俺は、あっさりそう答えた。

「もうお兄ちゃんは、女心分かってないな。女の子はね、好きな人に“可愛い”って言って欲しいの」

由梨が言った。

ああ、そうゆう事か。

由梨は、雅人に“可愛い”って言われたいんだな。
俺に“可愛い”って言われても由梨からしたら嬉しくないよな?

それが悔しい……
やっぱり俺じゃダメなんだな。
俺は、毎日由梨に“可愛い”って言ってるのに……
でも、あんなに必死な由梨に嘘何か言えないよな?

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