私と兄の関係
ピッピッピッピッ……

お兄ちゃんの携帯が鳴った。

「あっ、もしもし。おお、今ちょうど用意出来た所。じゃあ、今からあの場所に行くな。だからちょっと待ってろよ。じゃあーな」

お兄ちゃんは、そう言って切った。

相手の人の声が聞こえなかった。

残念……

でも、お兄ちゃんが言ってたあの場所って何?

気になる……

やっぱりお兄ちゃんの後つけなきゃ。

あっ、ヤバイ……

お兄ちゃんが来る。

私は、急いでドアの後ろに隠れた。

お兄ちゃんは、私に気づいてなかった。

よかった……気づかれなくて……

お兄ちゃんは、辺りをキョロキョロ見回して家を出て行った。

私も鍵閉めをして家を出てお兄ちゃんの後をつけた。

慎重にお兄ちゃんがいつ振り向くか分からないから一歩ずつ電信柱とかに隠れながらお兄ちゃんの後をつけた。

私は、周りの人にジロジロ見られた。

「お母さん、この人変だよ」

「シー。大声で言わないの」

小さな子供とその子供のお母さんが言った。

やっぱり私、周りから変な人って思われている?

でも、今はそんなのどうでもいいや。

お兄ちゃんの真相つかめるなら。

あっ、ヤバイ……

私は、車の後ろにしゃがんで隠れた。

ふぅー、危なかった。

お兄ちゃんって昔から音に敏感なんだよね。

でも、こう言うのってクロサギ見たいで何かドキドキする。

ヒヤヒヤするけど……

するとお兄ちゃんがスナックの所で止まった。

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