【完】最強の男に寵愛された姫
お母さんならその男の人を警察に突き出しそうだしお父さんなんて殺してしまいそうな勢いだと思う。

お兄ちゃんは必ず私を助けてくれるからどうしても黙っていたかった。


そんなことばかり考えていたある日の放課後だった。



今日は昨日録画しておいたドラマを観ようかななんてウキウキした気持ちで鍵を差し込んで抜いたとき、勢いよく後ろに腕を引かれて口を塞がれた。


お父さんもお母さんも仕事、お兄ちゃんは友達の家に行っていないだろう。

家族には迷惑はかけない。私が心に決めている唯一のことが果たせている気がした。



こんな危険な時に呑気にそんなことを考えていた私は次第に意識を失った。




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