【完】最強の男に寵愛された姫
「お風呂はいるから下ろして。」





冷たく言ってしまう。





これは目に溜まる涙を隠すため。





そっと、玲くんが下ろしてくれる。





「脱ぐか・・・





最後まで言えなかった。





だって、玲くんに抱き締められたから・・・





それは壊れ物を扱うように大事に・・・





「泣きたいなら泣けよ。」





心地いいこの声が私の心を壊していく。





今まで崩さなかった心が甘い声で崩れてしまう。







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