空色


そしたら後ろから誰かが抱きしめてきた
私はビックリして体がビクッと反応した


「ごめんね急に…優奈ちゃんが泣いてるの見たら抱きしめたくなって」

「ゆ、裕一君…」

一瞬和人だと思ってしまった

「和人じゃなくてごめん」

「そんな事ないよ、裕一君ありがとう」

「もうため込まないで、俺の胸で泣いていいからさ」

切ない顔で私を見てきた
そんな顔しないで…

「でも、また迷惑かけちゃうそんな悲しい顔誰にもさせたくない!笑っててほしいから…」


「俺は好きでこんな顔してるんだ、だから気にしないで?」 

「で、でも…」

「俺は頼ってほしいんだ、ね?」

そんな甘えられないよ…
私は笑顔でいるって決めたんだもん

「大丈夫!私は大丈夫だから…ね?
ほらこうやって笑ってるから」

私は無理やり笑顔を作って今できる限りの満面の笑みを見せた

「優奈ちゃん…」

「じゃあまた後でね!ありがとう裕一君」

私はまた学校に向かって走り出した


その時裕一君は

「和人何してんだよ…優奈ちゃんはもう限界に近いぞ!」


拳を握りしめ私を見つめていた




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