空色


電車から降りると一気に寒さが押し寄せ
て来る

「さむ~」

「これやるよ」

そう言うと私にカイロをくれた

「えっ、いいの?」

「うん。別に寒くないし」

「嘘だー!さっき寒いって言ってた
じゃん」

「いいから受け取れよ」

「あ、ありがとう。」

そうゆう事されると困るんだけどな
と思いながらカイロをほっぺたに付けた

「あったかーい」

「だろ?ずっと温めてたんだからな」

「だったら和人が使えばいいじゃん!」

「お前のためにやってやったんだならな
ずっと寒そうにしてるし」

「和人は優しすぎ!」

「それはどうもありがとう」

顔を見合って笑った


「じゃあ今日は私が肉まん奢るよ!」

「おぉ!ありがとう」

「いえいえー」

コンビニに寄って私はあんまんをほおばった

「やっぱ冬にはあんまんが合うね」

「俺は肉まんだけどな」

「ふふっ、分かってるよー」

そんな会話をしているといつものように
後ろから裕一君が来た

「おはよーお二人さん!」

「おはよ裕一君」

「はよ、裕一」

「また肉まんとあんまん食べてんじゃん
優奈ちゃんあんまんちょっとちょうだい」

「いいよー」

裕一君は私が食べたところをパクっと
食べた

あっ、間接キスだ…

あれから私は裕一君のことをちょっと意識するようになった
いつものように喋ってるけどでも、どこか違う感じ…

< 58 / 90 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop