空色


用事じゃないじゃん…
実咲ちゃんと帰るならそう言ってよね


友達なんだし言ってくれてもいいじゃん

私は和人にムカついていた

私だって傘忘れたのに!
あの時忘れたって言っておけばよかった


そおすれば今頃実咲ちゃんのところに
私がいたかもしれないのに…


「ははっ、なんかもういいや」

どーでもよくなって私は大雨の中
歩き出した


ちょっと歩いただけですぐびちょぬれになって
涙が止まらない


そしたら急に雨が止んだ
雨は降ってるはずなのに…


後ろを振り向くと

< 63 / 90 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop