空色
玄関に着くと見覚えのある姿が見える
誰だろ?
その人は私が来たのが気付いたのか
こっちを振り向いた
「あっ、」
そこには滝沢君が立っていた
「また会いましたね」
寒さで鼻のてっぺんが赤くなっている彼が可愛くてしかたない
「ほんとだねっ」
「あれ?和人さんは?」
「あぁー、なんか一緒に帰れなくなったって…」
「またすか」
「うん…まぁしょうがないよ」
「そうすかね?」
「そうだよ…じゃあ私帰るね!また明日」
そう言って私は歩き出した
だけどなぜか後ろからは同じ足音が
聞こえてくる…
その足音はさっき分かれたばかりの
滝沢君の足音だった
急いで歩いても走ってもついてくる
私はくるっと後ろを振り返った
「あのさぁ…なんでついてくるの?」
「俺も電車通学なんで一緒の道ですし」
「誰か待ってたんじゃないの?」
「用事は終わったんで今こうして帰ってるんです」
「そうなんだ…じゃあさ後ろにいられたらなんか嫌だから一緒に帰ろうよ」
「別にいいっすけど」
ぶっきらぼうに言ってるけど顔が
赤くなっている事に気付いていない
可愛すぎだー!