空色
駅まで滝沢君は私の横にいることはなく
ちょっと後ろにいるように歩いていた
遠慮してくれてるのかな?
遠慮されるのが嫌だったから私は滝沢君の手をとって繋いだ
「な、なにするんすか!」
「えっ?寒いから繋いでるの」
「こんな事したら勘違いされますって」
「駅までだから大丈夫!」
駅はもう目の前にある
「それとも…滝沢君は私とうわさになるの嫌?」
私は彼を覗きこむように聞く
「はぁ、別に嫌じゃないっすけど…」
「じゃあいいじゃん!」
滝沢君は呆れながら手を握ってくれた