空色


駅に着くとなごりおしそうに手を離した


さっきまで手を繋いでたから寒いよぉ


いつも冬は和人が繋いでくれてるから何か温もりがほしい…

そう考えていると人が沢山乗っている電車が来た


私は先に乗りこみいつもの場所に立っていると滝沢君は和人と同じように壁に両手を付けその間に私がいる状態になっている

なんか年下だから弟みたいに可愛がってたけどこうすると男の子なんだな…


そんな事考えてると急にドキドキしたきた


キィーーーーーー

大きなカーブにかかると滝沢君は私が倒れないよう手に力を入れて立っている


踏ん張っていた足が油断をしてしまい床から離れてしまった

「きゃっ」

滝沢君はスッと抱きかかえるように支えてくれた

「あ、ありがとう」

「このままの体制でいいっすよ」

耳にささやくように言う滝沢君に余計にドキっとしてしまう

滝沢君の胸に耳をやると心臓の動く音が聞こえてくる
だけどその音は早く動いていた


滝沢君もドキドキしてるのかな?


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