花の園のお姫様
「えーと...
さっきは悪かった。」
壱村君は頭の後ろをかきながら、
私をチラッと横目で見た。
「お前のせいなんて言って悪かった。」
「いえ!別に俺、気にしてませんから!」
それに実際何の事だかわかんなかったしね。(笑)
しばらく何も喋らないまま
私達は広い校舎の中を歩いていた。
それにしても、広い。
歩きながらちょいちょい壱村君が説明をしてくれてたけど、色々な教室が無駄なぐらいある。
「ここ、広いんですね。
移動の時なんて迷っちゃいそう。
授業間に合えますか?」
私は色々見回しながら聞いてみる。
「ああ、ハッキリ言って使ってない教室ばっかだぜ。
電車とか車の写真部とか、オカルト研究部とか、
部員が少ないのにいっちょ前に部室があんのに結局去年全部廃部になったんだぜ!?
他にも...」
壱村君の話を聞いていると...
無駄ばっかじゃん!!
私は心の中でツッコむ。