花の園のお姫様






「優ちゃん。
僕が言ってなかったのが悪いんだ。
ごめん...」



そう言いながら私の乱れた服を直す。



「い、いえ!私がいけなかったんです...」



パッと顔を上げると、近くに黒縁メガネがいて思わず顔を背ける。



それに気づいた橘先生は



「ほら、愁も謝れ。」



と黒縁メガネの背中をバシッと叩く。




「...ごめん」




ぼそっと小さな声でそれだけ言うと、俯いたまま寮を出ていった。





「そ、それだけ!?」



私が唖然としていると



「あはは、まぁ許してやって?
アイツ不器用なんだよ。」



橘先生はにっこり私に笑いかけて、私の頭をぽんぽんと頭をなでた。



「えーっと、一応紹介しておかなきゃね。

今でてったのが東條 愁だよ。
さっき俺が嘘をつくときがどうのこうの言ってた金髪が藤井 隼人。
んで可愛いやつが長瀬 輝。

まぁ教師だし同居人だから今度から嫌という程顔を合わせなくちゃいけないと思うから名前ぐらいは覚えといたげて。」



橘先生は申し訳なさそうに眉をひそめて私を見た。








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