恋心
「これかわいいっ」
ゲーセンについて、私はUFOキャッチャーのウサギのぬいぐるみを指差した。
「これか??とってやる!」
「えっ!!いいの!?」
「任せろ!!」
そういって田中君は財布から100円を取りだして、
UFOキャッチャーをやりはじめた。


「あっとれた!!」
私が欲しいといったウサギのぬいぐるみはポトンとしたにおちた。

それを田中君は取って、私にわたした。
「ありがと!!」
「おぉ!!」
「一回でとれるとかすご!!」
「俺UFOキャッチャーの天才かもな!」



このぬいぐるみは一生大切にするよっ……!!


「じゃあさ〜」
「ん??」
「プリクラとらねえ??」

「うん!!」

田中君の提案でプリクラをとることになった。


ふたりでプリクラをとって2つに分けた。


もう、幸せ過ぎて死にそうだよ〜

「帰るか!」


私がとったプリクラに見とれていると田中君がそういった。

「うん。」

こんなに楽しかったのにもう終わりなんだな.


ホントはまだ遊んでたかったけど、田中君にわがまま言って嫌われたくなかったから言わなかった。


帰りの電車の中でもふたりは無口だった。

何回か喋ったけど、思うように会話が弾まなくて。


ついに駅についちゃった。
田中君は
「送ってくよ。」
っていってくれたけど、寂しくて泣きそうだったから断って一人で帰ることにした。


「泣きそうとか、涙もろすぎだよね…私……」

帰りながらつぶやいた。


家につくと、もう遅い時間になっちゃってた。

楽しいときってやっぱ時間がたつのが早いんだな…


なにもしないでただぼーっとしていると、
田中君から電話が来た!

「もしもし!!」
緊張して声が変になる。

「もしもし?家ついたか?」
「うん!」
「送ってやらなくて平気だったか?」
「平気だよ!心配してくれてありがとね!」
「そっかじゃあまた明日な」

「うん!!ばいばい!」
電話してくれた事が嬉しくて、
幸せな気分でウサギのぬいぐるみをしっかり抱いて眠りについた
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