恋心
これからどうしよう??
そうおもいながらも、しばらく駅前で一人立ち尽くしていると、


二人のいかついんじの、男が近寄ってきた。

「ねぇねぇ〜君俺達と遊ばない??」
私は返事をすることもなく、無視。
「あれ??無視するんだ??まぁとにかく遊ぼうよ。」

そういって、二人の男の一人が私の腕を引っ張っていく。


「っやめてくださいっ!!」

大きな声を出すが、二人の男は全く反応しない。
それどころか
「ねぇどこいきたい??」
と、聞いてくる。
「やっぱゲーセンじゃね??」

そう一人の男の人が言った時、
私は心の隅に置き去りにした、あの人を思い出した。

今何してるんだろ??
学校では毎日会うけど、
最近はメールもあまりしない。
今、会いたいよ…
今、助けてよ…
今まで、心の隅によせておいた気持ちが溢れた。



そう考えながら、私は男の人達に手を引かれるまま、歩いていく。

そして、手を握られた瞬間、私は我に返り、
大声を出した。

「やめてくださっ……」

「おい!てめぇらやめろよ!」


来てくれた……
私の大好きな田中君…

「てめぇだれだよ?」

一人の男が田中君の前に立つ。
だけど田中君は背が高いから、
ナンパしてきた男は田中君を見上げるように睨む。



「こいつの男だよ。
人の女に手ぇ出してんじゃねえよ」
――――ドクン―――
私の心臓が脈を打った。


「なんだ。こいつ男いんのかよ。」
二人の男は、チッと舌打ちをして、どっかにいってしまった。
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