君のとなりで
今日はみんな、えっとなんだっけ?
なんとか式みたいなのに出てるから私がこの学校に来る時間はシーンとしていた。
私立湘南中学は、けっこう新しく敷地がそこそこある。
初めて来たものにとっては迷路状態なんていったらおかしいけど、まぁ軽くそんな感じだ。
もちろん地図もないため、とりあえず校門の前で立ち尽くす。
「ははは…しまってんだけど…」
入れないや…
いやいやいや、ありえない。ありえないよね?
どうしよう、このままみんなが下校するまで待たないといけないかも…
なんて本気であせってたら後ろから声がした。
「ねぇ?君も遅刻組?」
「へ?」
少し間抜けな返事をしながら振り向くと、そこには男の子がたっていた。